【Text】Interactiveness

インターネットによって、情報の送信者と受信者の垣根はなくなり、誰もが双方向的に情報を送受信できるようになった。そして個人が発信するニュース記事や、映像が価値をもち始めている。より柔軟で双方向的な行動を人々が求める状況において、建築においてもそのような性質が重要である。その特質をInteractivenessと呼ぶ。自分で場所をつくることができること、自分で情報を発信できること、そういったことが可能となる柔軟性が新しい身体性になると考えている。

そのために、構成やシステムは極端に均質であることが重要となる。例えば日本建築の特徴である襖や雨戸などの建具がもつ柔軟性は、モデュール化された汎用性とセットで捉えなければならない。身体とのインターフェイスとなる建具から考え、そこから生成される全体は、トップダウン的に決められるアウトラインとは異なった性質をもつのである。

建具のモデュールによってつくられる構成の中で、最も汎用性の高いものの一つがグリッドであるだろう。しかし近代建築の発明であるユニバーサルスペースを完全に礼賛しているわけではない。均質にするのはインターフェイスを形作るシステムであって、空間の質ではないのである。例えば升目上に分割された空間は、升毎の環境的差異をより積極的につくるための手法として用いる。それによって生まれる差異が、使い手自らが能動的に場所を発見し、意味づけていくための契機になるのである。